水炊き鍋コースの食べ方|鶏料理を食べ尽くす!

水炊き鍋コースの食べ方|鶏料理を食べ尽くす!

水炊き鍋は、鶏肉や野菜を煮込み、具材から出る旨みと素材の味を楽しむ日本の鍋料理です。福岡県博多地方の郷土料理とされています。今回訪れた「美神鶏」の水炊き鍋は、鶏ガラと水だけでじっくり煮込んだ白濁スープが特徴。シンプルながらも濃厚で奥深い味わいです。この記事では、先付から〆まで、コースの流れに沿って食べ方をご紹介します。

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【取材協力】美神鶏

先付・前菜・刺身

先付 水なすの麹みそ添え

先付 水なすの麹みそ添え

コースは先付からスタートします。今回のメニューは、大阪・泉州特産の水なす。泉州の水なすは皮が薄く、甘みと瑞々しさが別格です。麹みそを添えることで、野菜本来の甘さと発酵の旨みが引き立ちます。

※先付:コース料理の最初に出される小皿料理。

前菜 季節の前菜三種盛合わせ

前菜 季節の前菜三種盛合わせ

続いて前菜。季節によって内容が変わります。今回は海ぶどうと岩もずく、そしてサメ軟骨を梅肉で和えた珍味・梅水晶。見た目も食感も個性豊かで、海ぶどうのプチプチ、岩もずくのシャキシャキ、梅水晶のコリコリとした歯ざわりが三者三様に楽しめます。

刺身 地鶏の刺身三種盛合せ

刺身 地鶏の刺身三種盛合せ

鍋の前に鶏の刺身が供されるケースもあります。「美神鶏」では、刺身に「京紅地鶏」を使用。約80日以上じっくり育てられ、脂のりが良いメスだけを厳選。胸肉、砂肝、レバーの3種はそれぞれ食感と風味が異なり、九州の甘口醤油をつければ、まろやかに。日本の養鶏文化の深さを感じられる一皿です。

揚げ物・焼き物

揚げ物 地鶏の天ぷら 季節の天ぷら盛合わせ

揚げ物 地鶏の天ぷら 季節の天ぷら盛合わせ

続く地鶏天ぷらには千葉県産「錦爽鶏」を使用。この品種は鶏肉特有の匂いが少なく、皮が薄く、肉質は柔らか。天ぷら衣の軽やかな食感と鶏肉のジューシーさが相まって、塩やポン酢で食べると素材の良さが際立ちます。アスパラ、オクラ、サツマイモなど季節野菜の天ぷらも色とりどりで目にも楽しいです。

焼き物 京紅地鶏と地鶏の串焼き

焼き物 京紅地鶏と地鶏の串焼き

鍋の前の一品料理のラストは串物。京紅地鶏特有の脂の旨みと香ばしさが引き立ちます。串物。つくねやねぎまなど、その日の仕入れで内容が変わります。炭の香りと肉の旨みが、まるで日本の屋台で食べる焼き鳥のような親しみを感じさせます。

※つくね:鶏肉のすり身に調味料などを混ぜ、丸めて焼いた料理。
※ねぎま:鶏肉と長ねぎを交互に串に刺して焼いた焼き鳥。

水炊き鍋の作法

水炊き鍋の作法

お待ちかねの水炊き鍋の登場です。鶏ガラと水だけで約9時間煮込み、旨みを極限まで引き出したスープは、まろやかで深いコクが特徴です。

鶏の旨みが凝縮したスープ鶏の旨みが凝縮したスープ

まずは、何も加えず、スープだけをひと口。鶏の旨みが凝縮したスープを、そのまま味わってみてください。これが水炊きの基本的な作法です。そして、取り皿を2つ用意し、ひとつはポン酢用、もうひとつはスープ用として使います。

次に地鶏をいただきます次に地鶏をいただきます

次に地鶏をいただきます。ポイントは、他の具材を入れる前に食べること。鶏そのものの旨みをしっかり感じられます。

まずは、そのまま、もしくは岩塩のみで。続いてポン酢につけて味わうのがおすすめ。

まずは、そのまま、もしくは岩塩のみで。続いてポン酢につけて味わうのがおすすめ。濃厚なスープと鶏肉のジューシーさが口いっぱいに広がります。

鶏肉を堪能した後、つくねや野菜を鍋に投入します。鶏肉を堪能した後、つくねや野菜を鍋に投入します。

鶏肉を堪能した後、つくねや野菜を鍋に投入します。

柚子胡椒、黒七味、山椒などの薬味を加えて、自分好みの味にアレンジ柚子胡椒、黒七味、山椒などの薬味を加えて、自分好みの味にアレンジ

それぞれに、柚子胡椒、黒七味、山椒などの薬味を加えて、自分好みの味にアレンジしてみましょう。このように食べ進めることで、味わいが少しずつ変化していくのを楽しめます。

〆(しめ)の楽しみ方

水炊き鍋の最後は日本の鍋文化でお馴染みの「〆(しめ)」水炊き鍋の最後は日本の鍋文化でお馴染みの「〆(しめ)」

水炊き鍋の最後は日本の鍋文化でお馴染みの「〆(しめ)」。ご飯や麺を加えることで、最後まで出汁の旨みを味わい尽くせます。今回はご飯を選びました。

 ※〆(しめ):食事の最後に食べる料理。

ご飯を入れ卵でとじれば、ふんわりとした香りが立ちのぼります

鍋のスープは、鶏スープに加えて、野菜やつくねなどの旨みが溶け込み、時間をかけてさらに濃厚に。そこへご飯を入れ卵でとじれば、ふんわりとした香りが立ちのぼります。ひと口食べれば、これまで積み重なった旨みが一体となって広がり、心まで温まる味わいに。

「美神鶏」では、外国人のお客様のために英語で水炊き鍋の楽しみ方をまとめたシートも用意されています

また、「美神鶏」では、外国人のお客様のために英語で水炊き鍋の楽しみ方をまとめたシートも用意されています。初めて水炊き鍋を体験する方でも、安心して日本の食文化をお楽しみいただけます。

 

【取材協力】美神鶏

恵比寿駅徒歩3分、名物の「水炊き」、比内地鶏・大山鶏など各種銘柄地鶏を使用した「鳥刺し」、京紅地鶏の「焼鳥」など、鶏の品質にこだわった地鶏料理店。その他、四季折々の食材を使用した本格的な和食や希少な日本酒、国産ウイスキーも楽しめる。

※掲載内容は取材・記事作成時の情報に基づいており、現状と異なる場合があります。

text: goodiefoodie編集部

photo: goodiefoodie編集部

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