
ハラール和牛の食べ方|安心と贅沢の焼肉コース
「ハラール」とは、アラビア語で「イスラム法で認められたもの」を意味する言葉。イスラム教国では、食肉に関して教義に則した厳格な方法で牛や鶏は処理され、安心して口にできるよう徹底管理されています。近年は訪日ムスリムの増加や多文化の広がりを背景に、日本でもハラール対応のレストランがじわじわ増えています。今回は「肉亭ふたごiki本郷三丁目店」でハラール和牛焼肉コースを取材しました。
share:
目次
大トロ握り寿司/キムチ・ナムル六種盛り合わせ/粋なユッケ
大トロ握り寿司

「肉亭ふたごiki本郷三丁目店」では、ハラール認証を受けた和牛を使った特別なコースを提供しています。大トロ寿司から名物の黒樺牛、〆の卵かけご飯やデザートまで。ハラール和牛コースを詳しくご紹介しましょう。
最初の一皿は、大トロの握り寿司。和牛ならではの、きめ細かなサシ※の入った肉がシャリ※の上で美しく輝きます。口に入れると脂の甘みがじゅわっと広がり、シャリがスッと溶ける……。和牛コースの幕開けにふさわしい一品です。
※サシ:牛肉に細かく入った脂肪の筋。霜が降りたように見えることから「霜降り」とも呼ばれ、やわらかさと濃厚な旨味の源になる。
※シャリ:寿司で使われる酢飯のこと。日本では「ネタ(魚)」と「シャリ」で一貫が成立する。
キムチ・ナムル六種盛り合わせ

続いて登場するのは、テーブルを一気に華やかにする小鉢。大根、きゅうり、小松菜のキムチに、トマト、ヤングコーン、アスパラのナムル。定番からちょっと変わり種まで揃い、シャキッとした食感や鮮やかな色合いが食欲を刺激します。これがあるだけで、お酒が進むこと間違いなし。
粋なユッケ

そして、ファンの多いユッケ※。こちらはバラ肉を贅沢に使い、自家製の醤油ダレと合わせた一品です。特徴的なのは、一緒に塩をまぶした小さなごはんが添えられていること。そのまま食べてもよし、ユッケを乗せてユッケ丼風にしてもよし。とろとろのユッケとごはんの甘みが合わさると、思わず笑みがこぼれるおいしさです。
※ユッケ:牛肉の生食料理。細切りにした生肉に甘辛いタレを和え、卵黄をのせて食べる。韓国発祥だが日本でも人気。
特上厚切りタン塩 上タン塩/上カルビ 塩焼き/本日のサラダ
特上厚切りタン塩 上タン塩


いよいよ焼肉の登場です!最初に出てくるのは、分厚いタン塩と上タン塩のセット。肉亭ふたごのコースでは、スタッフが絶妙な焼き加減で肉を焼いてくれるので安心です。


「肉亭ふたごiki本郷三丁目店」の焼肉は炭火焼き。炭火は中心が強火、外側にいくほど弱火になります。厚切りタンは中心までしっかり火を通すために、全面に焼き目をつけるイメージで焼いてください。外はカリッ、中はプリッとした弾力で、噛むほどに旨みが溢れます。上タンは両面を一度ずつ、赤味がなくなるまで焼いてください。タン塩には、お好みでレモンや南蛮味噌※を付けて食べましょう。
※南蛮味噌:唐辛子やにんにくなどを加えた辛口の味噌。肉や野菜に添えて食べると、コクと辛みが加わる。地域ごとに味わいが異なる郷土調味料。
上カルビ 塩焼き


カルビは脂がしっかり乗っているので、サッと炙る程度に焼くのが鉄則。わさびをちょんと乗せて食べると、脂の甘さと爽やかな辛みがベストマッチ。塩焼きだからこそ、カルビ本来の旨みがダイレクトに感じられます。
本日のサラダ

お肉がメインのコースのなかで嬉しい、グリーンカールのサラダ。ごま油ベースの香ばしいドレッシングが絡むフレッシュサラダは、口のなかをさっぱりリセットしてくれます。次に待つタレの肉に備えて、小休止になります。
厳選ロースたれ焼き/黒樺牛 出汁だれ焼き/黒樺牛 赤身肉
厳選ロースたれ焼き


ここからはタレの肉に突入です。一品目の薄切りのロースは、サッと炭火で焼いてください。うっかり話に夢中になっていると、すぐに焼けすぎてしまうので要注意!こちらは、たまり醤油※ベースの特製ダレでいただきます。たまり醤油の甘みとコクに、ネギとゴマがアクセントになっています。
※たまり醤油:大豆を主原料に作られる、とろりと濃厚な醤油。色は濃いが塩分は控えめで、旨味が強い。肉のタレや刺身によく使われる。
黒樺牛 出汁だれ焼き


肉亭ふたごの名物がこちらの、黒樺牛(くろはなぎゅう) 出汁だれ焼き。穀物をブレンドした飼料と阿蘇の天然水で育てられ、まろやかな甘みと柔らかさが特徴の黒樺牛は、九州で育つプレミアムブランド牛です。黒樺牛のまろやかな旨みを、ハラール認証の安心とともに堪能できるのはこのコースならでは。


薄く大判の肉を炭火でサッと焼き、わさびを乗せて巻いたら、仕上げに出汁をかけていただきます。薬味※の茗荷、スプラウトが香りを添え、さっぱりなのに深い味わいに。
※薬味:料理の香りや味を引き立てる薬草や香味野菜の総称。ネギ、わさび、大葉、生姜などが代表例。
黒樺牛 赤身肉


コースのラストは赤身肉。余分な脂が少なく、肉の力強い旨みがダイレクトに伝わります。輪切りレモンが入ったつけだれに、肉をくぐらせて表面はカリッと中はレアに仕上げると、驚くほどジューシー。最後まで重さを感じずに、おいしくいただけます。
意気なTKG/本日の甘味
意気なTKG


〆(しめ)※のご飯は日本人にとってのソウルフード、卵かけご飯。しかも、目の前で卵黄を乗せるパフォーマンス付き。すでに卵が攪拌されたご飯の上に、鮮やかな卵黄がぽとんと落ちる瞬間は見ているだけで幸せ。付け合わせの韓国海苔やにんにく醤油と合わせると、食欲が再び爆発します。シンプルながら奥深い、最高の〆です。
※〆(しめ):食事の最後に食べる料理。
本日の甘味

デザートは韓国式かき氷のピンス。ふわっふわの氷にブルーベリーソースが添えられており、爽やかな甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。ボリューム満点の一品で、最後まで大満足。
「肉亭ふたごiki本郷三丁目店」のハラルコースは、まさに食のエンタメ! 大トロ寿司から始まり、タンやカルビ、名物の黒樺牛を経て、TKGとピンスでフィニッシュ。ハラール和牛と焼肉を存分に堪能できるコースです。イスラム教徒の方はもちろん、海外からのゲストを迎える食事や、ちょっと贅沢な焼肉を食べたいという方にもうってつけ。きっと、新たな焼肉の扉が開くはずです。
「大阪焼肉・ホルモン ふたご」のエンターテイメント性と、日本ならではの“おもてなし”の時間を体験できるお店です。A5等級の牛肉だけを厳選した「ふたごのにく匣」や多彩なアラカルトメニューをご用意。店名の“IKI”には「粋」「息」「意気」「活」といった意味が込められており、「肉亭ふたご」ではお客様それぞれの心に息づく“IKI”を感じながら、特別なおもてなしのひとときを楽しめます。