わさび丼の食べ方|伊豆で『孤独のグルメ』の五郎さんが唸ったあの味を体感
わさび栽培発祥の地とされる静岡県。そんな静岡県のソウルフードのひとつに新鮮な生わさびを丸ごと楽しめる「わさび丼」があります。今回は、TVドラマ『孤独のグルメ』に二度も登場した評判のお店「わさび園かどや」でわさび丼のおいしい食べ方について教えてもらいました!
目次
なぜ静岡県でわさび?
静岡県で約400年ほど前から栽培されてきたわさび。2018年には伝統的な栽培方法が認められ「世界農業遺産」に認定されました。
わさびといえば「香り」「辛さ」が特徴として挙げられますが、静岡県のわさびにはこれに加えて「甘み」があります。甘みの秘密は「水」。静岡県のわさびを真似しようと海外で同じ栽培方法で試みた方もいるようですが、水が違うため結果はうまくいかなかったとのこと……。静岡県の恵まれた自然だからこそ出せる甘さなんだそうです。
『孤独のグルメ』で2回目に訪れた五郎さんが、「わさびが違う。舌が覚えている。何度もまねしたけどやっぱりぜんぜん違う」と唸ったほど静岡県のわさびは特別なようです。
また、生わさびには、食欲増進効果や疲労回復効果、デトックス効果など健康増進に関わる効能もあるそうです。
わさび丼誕生のきっかけ
「生わさびを丸ごとおいしく食べてほしい」。「かどや」店主のこの想いからわさび丼は生まれました。わさびといえば刺身やそばの薬味として食べることがほとんどだったため、買っても余らせてしまう来店客が多かったようです。そのため、店主が簡単に丸ごと生わさびを食べられる方法として考えたのが「わさび丼」でした。もちろん食堂でも食べることができますが、お家で楽しめるようにシンプルにしたという思いやりも詰まっています。
わさび丼をいただきます! まずは生わさびをすりおろして待つ
わさび丼を注文すると、先に生わさびが出てきます。ごはんが届くまでわさびをおろしながら待ちます。
まずはわさびについている茎をすべて取り外します。
茎があった方を下にして1点の円を描くようにおろしていきます。「まーるく、まーるく」とつぶやきながらゆっくりおろすとなんだか五郎さんを思い出してしまいますね。
1点の円を描くようにする理由は、できるだけ細かくわさびをおろすためです。
細かくすることで辛味と香りがしっかり出るようになります。
おろし器は目が細かくなっており、わさびをおろし終わるとフワッと空気を含んだ仕上がりになります。
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わさびには醤油をかけない
わさびをおろし終わった頃に、かつお節がおどるくらいほかほかなごはんが出てきます。おろしたてのわさびをのせて「いただきます!」としたいところですが、ここにもポイントがあります。それは醤油のかけ方です。醤油は、わさびに直接かけてしまうと香りがとんでしまうので、まわりのかつお節の部分にかけるようにしましょう。
あとは自分が食べやすいようにほぐしながら食べていきます。わさびの辛味や香りは揮発性が高く、時間とともに薄くなってしまうのでご注意を! ただし、わさびの辛味と香りが薄くなると、甘みを強く感じることができます。時間が経つごとに味が変化していくのを楽しむのもおすすめです。
小皿の付け合わせと一緒に楽しむ
わさび丼の辛さを足したくなったら、わさびを足すだけではもったいない! 小皿の付け合わせと一緒に食べるとまた違ったわさびの「ツーン」を感じられます。
写真の左上から時計回りにわさびのり、わさびみそ、わさび漬、わさびのくき三杯酢漬です。
どれもわさび丼に合うのですが、一番驚いたのがわさびみそ。ツーンとしたわさびの辛さ・やさしい甘みをみそのまろやかさが包み込み絶妙なバランスを取っています。わさびの甘さにハマった方に特におすすめです。
ざるそばとセットで注文も!
わさびの食欲増進効果のおかげかもっとわさびを食べたくなってしまい「生わさび付 ざるそば」をセットとして注文。食べきれないかもと心配することなく完食しました!
わさびを麺の上にのせて食べると、わさび丼とはまた違ったツーンッと感があり箸が止まりませんでした。
『孤独のグルメ』で話題の「わさび園かどや」とは
4代にわたり、100年以上わさびをつくり続けている伝統のわさび農家の「かどや」が育てた生わさびを堪能できるお店です。 元々有名なお店ではありましたが、『孤独のグルメ』の出演をきっかけに爆発的な人気となりました。二度も『孤独のグルメ』に出演しているということは、五郎さんお気に入りのお店なのではないでしょうか。
『孤独のグルメ』を見ていつか食べてみたいと思っていたわさび丼。静岡県でしか採れないわさびと店主のわさび愛に五郎さんも再度訪れたくなったのだろうと確信しました。
※掲載情報は、2023年5月時点のものです。価格等は変更になる可能性があります。
本物のわさびを味わえる食堂。4代にわたり、100年以上わさびをつくり続けているわさび農家でもあるため、生産したわさびを思う存分堪能できる「わさび丼」をはじめとした、わさび料理を提供している。また、店頭にてわさびやわさび漬けなどの商品も購入可能。