アルチザンアパートメント 赤坂の楽しみ方|台湾人クリエイター阿倫さんと一緒に教えてもらいました!
「横丁」と聞くと、日本の昭和の香りが漂う軒並みの飲み屋街で、多くの人がわいわいと賑やかにしている様子をイメージしませんか?
今回はそんな横丁とは少し違ったプレミアムな横丁「アルチザンアパートメント 赤坂」を大人気台湾人クリエイター阿倫(アラン)さんと訪れました。
プレミアム横丁「アルチザンアパートメント 赤坂」とは?
東京メトロ・赤坂見附駅を出てすぐのところにあるプレミアム横丁「アルチザンアパートメント 赤坂」。地図の示す場所に行くと、そこには地下へつながる階段が。
階段を下った先には、鮨、焼鳥、鴨の選び抜かれた職人たちが腕をふるう3つのスペシャルな空間が広がっています。東京の真ん中にあるにもかかわらず、都会の喧騒を忘れる落ち着いた空間は、隠れ家に招待されたようでわくわくします。
赤坂 Na Camo guroを楽しむ
初めに訪れたのは、横丁の一番奥に店を構える大人の隠れ家レストラン「Na Camo guro」。鴨をメインとした料理とワインのペアリングが楽しめるお店です。今回いただいたのは、「鴨すきコース」。NPO法人「日本で最も美しい村」連合に加盟している山形県最上郡大蔵村で育てられた「最上鴨」を思う存分堪能できるコースになります。
アミューズ
最初に登場したのは、パテ・ド・カンパーニュと紫キャベツの酢漬けを小さなシュー生地で挟んだアミューズ。絶妙にマッチしたパテのなめらかな舌触りと軽いシュー生地。贅沢な味とかわいらしい見た目に、コースのスタートから心が躍ります。
前菜3種
前菜3種は、いちごのガスパッチョ、トリュフがのったクリームリゾットのアランチーニ、鴨の生ハムがプレートにのって供されます。すべてひと口サイズなので、ちょっとずついろいろな味が楽しめてうれしいですね。
選べる鴨逸品「鴨むね肉タルタル〜雲丹キャビア添え〜」
卵黄とキャビアがのったタルタル仕立ての鴨むね肉に、雲丹が添えられた豪華なひと皿。こちらはお好みでバゲットにのせていただきます。
グラニテ
ここでお口直しのチャイでつくったグラニテが登場。「グラニテ」とはフランス料理のコースに出てくるシャーベット状の氷菓のこと。次の料理のために口の中をすっきりと整えてくれます。
鴨すき
そして、ここで今回のコースの主役「鴨すき」の登場です。オープン当初から変わらずゲストから人気を博すこちらは、Na Camo guro自慢の逸品になります。
鴨すきは、スタッフが鴨のどこの部位を使っているのかなどの説明を入れながら、ゲストの目の前で丁寧に仕上げてくれます。鉄鍋の中でジュージューと火が入っていく鴨肉を見ていると、食欲にも火がついていきます!
スタッフが最高の焼き加減に仕上げてくれた鴨すきをサーブされたら、濃厚な玉子の黄身と特製の割り下をまとわせていただきます。上質な脂がのった最上鴨のうま味が口いっぱいに広がって、これはもう堪りません……!
阿倫さん「鴨すきは初めて食べました。和洋折衷の調理法で味はもちろん、見た目にも満たされました。コースのすべてがおいしくて、鴨肉料理のイメージがガラッと変わりました」
選べる〆「ラザニア」
最後は選べる〆料理。今回は季節の野菜を使ったラザニアをいただきました。Na Camo guroでは、一年中食べることができる鴨肉に加え、旬の野菜やきのこを使うことで季節感を味わえる料理に仕上げているそうです。
ひとくちデザート「パンナコッタ」
デザートに登場するのは、イタリア発祥の洋菓子パンナコッタ。こちらも上にのっているフルーツは季節によって変わり、今回はブルーベリーでした。ブルーベリーの甘酸っぱさが濃厚な甘みをもつパンナコッタのいいアクセントになってくれます。
ワインとペアリング
Na Camo guroは、種類豊富で鴨に合う、センスのよいワインを数多く揃えています。お手頃なものから、特別な日にいただきたいラグジュアリーなものまで揃えてあるので、気分や好みをスタッフに伝えるとシチュエーションに合わせたものを提案してくれます。
今回は料理に合わせて赤ワインをふたつ用意いただきました。
鴨むね肉タルタルには、やわらかなスパイシーさが特徴のアメリカ・カリフォルニア産「アデュレーション ジンファンデル」。ワインの香りで料理により華やかさをプラスしてくれます。
食べ応えのあるラザニアには、料理に負けないしっかりとした味が特徴のブルガリア産「エニーラ・レゼルヴァ」。こちらは果実味から熟成感までをたっぷりと感じられるワインです。
▼▼自宅で鴨を味わおう▼▼
赤坂 希鳥を楽しむ
次に訪れたのは、Na Camo guroを出てすぐ隣にある「赤坂 希鳥」。今回いただいたのは「おまかせコース」。鹿児島県の養鶏場で時間をかけて大切に育てられた地鶏「黒さつま鶏」を、職人が丁寧に捌き、備長炭でじっくり焼き上げられる焼鳥を堪能できます。
前菜
コースの最初に供されるのは、菜の花のお浸し、鶏出汁を使ったカブのスープ、柿の白和えがのった前菜の盛り合わせ。素材の味を大切にしたやさしい味付けの旬野菜で、ゲストに季節の味覚を届けます。
鶏逸品
鶏逸品料理は、鶏もも肉とむね肉の生ハム仕立て。お好みで、塩、わさび、ごまポン酢でどうぞ。
サラダ
サラダは、旬の野菜を使ったドレッシングと一緒にいただきます。今回は鮮やかなオレンジ色で、甘みがありさっぱりとしたニンジンドレッシング。
焼鳥7本
こちらのコースでは7本の焼鳥をいただけ、店内の中央に鎮座する焼場で、1本1本丁寧に焼き上げます。串を回転させる速さや、炭火の強さを見極め串の配置などを調整したり、塩を振る姿など、職人ならではの動きの美しさに目を奪われます。
もも肉
1本目に登場するのは、鶏もも肉の串焼き。店で丸鶏のまま3日間熟成させた黒さつま鶏をじっくりと焼き上げて、皮はパリッと、もも肉はジューシー。
もも肉と大葉の鶏皮巻き
噛むたびに脂がのった黒さつま鶏のうま味と大葉の香りが口の中に広がります。
塩つくね
塩でシンプルに味付けされたつくねには、食感が楽しい大粒の塩を使っているため、口の中でゆっくりと溶けまろやかな味わいに。
砂肝
周りの部位をきれいに取り除いた砂肝は、サクサクとした噛み応えのある軽い食感。
手羽先・手羽元
手羽先・手羽元の串にはミョウガが挟まっており、香りと食感をより楽しませてくれるアクセントになっています。
ねぎま
鶏もも下のアキレスを使ったねぎま。筋をすべて抜いてあるので、歯応えのあるバランスのよい食感に。
ぼんじり
弾力のあるジューシーなぼんじりは、九州醤油を塗って焼き上げているためほんのりと香ばしい甘さを感じます。
野菜串2本
トマト
色鮮やかなトマトは、はじけた皮から現れる果肉に塩をかけているため、トマトの甘みのあとに塩味を感じられます。
マッシュルームのアヒージョ仕立て
オリーブオイルとタイムを塗りながら焼き上げるマッシュルームのアヒージョ仕立ては、口に入れると爽やかな香りが広がり、マッシュルームのうま味と絡み合い贅沢なお味。
日本酒とペアリング
新政 コスモス
秋田市の蔵元「新政酒造」の「コスモス」は、酸味を特徴とする新政の味わいに、やわらかな甘みも感じられます。初心者の方でも飲みやすいため、こちらを訪れたらぜひ焼鳥と合わせてお楽しみください。
八海山
新潟県の八海醸造が醸す「八海山」。すっきりとした飲み口は、食中酒にピッタリ。香り控えめなため、料理の香りを奪うことなくより味を引き立ててくれます。
大根の鬼おろし
最後に出される「大根の鬼おろし」を食べて、口の中をさっぱりと整えコースを締めましょう。鬼おろしとは、歯応えを残すために、一般的な大根おろしよりも粗めにおろしたもの。粗くおろすことで水分を逃さないため、大根の甘みを感じることができます。
職人とゲストの距離の近さもお店の魅力のひとつ。食材のことから焼き方まで、気になることを職人さんに尋ねれば焼鳥の深みを知ることができ、より食が楽しくなるでしょう。
阿倫さん「食事しながら、目の前で焼鳥の各部位の焼き方や塩の振り方などを丁寧に説明してくださいました。また、大将のトークがおもしろくて、とても印象深かったです。カウンター席ならではの魅力を感じました」
▼▼黒さつま鶏をお届け▼▼
鮨 若尊を楽しむ
最後に訪れたのは、「鮨 若尊」。こちらも職人が寿司を握る姿を見ながら、シャリが温かい握りたての寿司をいただけます。温かいシャリの温度は、魚の風味をより引き立ててくれるのだとか。今回は、全19品の豪華な料理を楽しめる「おまかせコース〈飲み放題込み〉」をいただきました。
マグロの手巻き寿司
最初に大将が握るのは、マグロの手巻き寿司。1本でふたつの味わいが楽しめるようになっています。てっぺんにはうずらの黄身の醤油漬けがのっています。
もずく
コリコリとした食感が楽しい、繊細なもずく酢。
刺身
旬の鮮魚の刺身盛り。今回は、北海道産ホタテと福島県産ヒラメ。ホタテはお好みで塩、わさび、すだちをつけて、ヒラメはあん肝醤油でいただきます。あん肝の味が凝縮されたあん肝醤油には、刺身のあとにシャリを入れてもらいいただくことができます。
エビフライ
天然のメキシコ産ブラウン海老を使用したフライは、まずは塩を、あとに自家製タルタルをつけていただくのがおすすめです。
福井県産 鰆
あっさりとした味わいながらも、上質な甘みを感じることができる鰆。
寿司はすべて、職人さんが醤油の量を調節してくれているので、出されたらそのままいただきましょう。
三重県産 アオリイカ
肉厚でしっかりとした歯応えを楽しむことができるアオリイカは、噛みしめるほどに甘みが増していきます。
熊本県産 コハダ
丁寧な仕事を施し、淡く酢締めしたコハダ。小骨が多いのが特徴ですが、それを感じさせないように調理する職人の技が光る一品です。
宮城県産牡蠣の紹興酒漬け
紹興酒で漬け込んだ濃厚なうま味をもつ牡蠣は、ウィスキーでさらに香り付けしているため、口に入れた瞬間芳醇な香りがふんわりと広がります。牡蠣は季節ごとにベストな産地をリレーして届くそう。
ほうれん草のお浸し
今が旬のほうれん草を使った、やさしい味の出汁が染み込んだお浸し。
“料理は船の上から始まっている”というテーマを掲げる若尊には、その言葉の通り、全国の漁港を渡り歩いて信頼関係を構築してきた漁師さんなどから、こだわりの魚が選び抜かれて届いています。
本マグロは、有名鮨店などから絶対的な信頼を寄せられる、引く手あまたの仲卸「やま幸」さんが厳選したものを提供しています。
宮城県気仙沼産本マグロの赤身
今回いただいた赤身は、気仙沼産1本129キログラムの本マグロ。酸味とうま味を兼ね備え、口当たりさっぱり。
中トロ
中トロは脂がしっかりとのっており、舌にのせた瞬間溶けてしまうくらいトロトロ。
富山県産 白えび
富山名物のひとつである白えびは、上品な甘さをもつクセのない味わいです。
真鱈の白子の蒸し寿司
ハマグリなどの貝の出汁を使った蒸し寿司。温かい寿司で、一旦口やお腹を落ち着かせましょう。
愛知県産メヒカリの一夜干し
骨までいただけるメヒカリは、一夜干しとは思えないくらいのふわふわとした身を楽しむことができます。
長崎県産 スマガツオ
「全身トロ」と言われるほど脂がしっかりとのったスマガツオは、臭みがなく滑らかな食感が特徴です。
長万部 ホッキ貝
北の大地で獲れた新鮮なホッキ貝は、身がギュッと詰まっており、貝好きにはたまらない弾力のある噛み応え。
あら汁
その日に調理した魚の骨からとった出汁を使ったあら汁。6時間じっくりと鍋で煮込んだ芳醇な出汁の風味を楽しめます。
煮穴子
最後の寿司として登場するのは濃厚な味をもつ穴子。穴子とタレの甘みと山椒の香りが重なり合い、コースの最後にうってつけの逸品です。
ロイヤルミルクのジェラート〜熟成本みりんかけ〜
長い間熟成させた本みりんはウィスキーのように香り高く、ロイヤルバニラとの混ざり合いが病みつきになってしまいます。
阿倫さん「一つひとつのネタを目の前で握ってもらい、最適な調味を吟味したうえで、最高な状態の寿司をいただくことができました。初めてのおまかせ寿司コースは思った以上の感動を味わわせてくれました。次回機会があれば大好物の雲丹を食べにいきたいと思います!」
普段の日常生活から離れ、特別なひとときを過ごすことができるアルチザンアパートメント 赤坂。3店舗とも、食材に徹底的にこだわり、ライブ感が味わえるカウンター席が基本です。料理やお酒の進み具合に合わせてベストタイミングで提供してもらえたり、職人さんとの会話が楽しめたりするのもここならではの体験です。みなさんもぜひ大切な人と一緒に、次の記念日にはアルチザンアパートメント 赤坂を訪れてみてはいかがですか?
日本在住10年以上の台湾人クリエイター。日本各地を旅し、グルメや観光名所など日本のさまざまな文化をYouTubeチャンネル「Alan Channel/阿倫頻道」やSNSを通して発信している。2019年には東京の観光スポットを紹介する書籍「阿倫帶路!台灣人的東京生活趣」を台湾で出版。
※掲載情報は、2023年2月時点のものです。価格等は変更になる可能性があります。
2022年7月に赤坂にオープンした複合飲食店。「赤坂 Na Camo guro」、「赤坂 希鳥」、「鮨 若尊」の3店が入っており、一般的な横丁とは違ったワンランク上の上質な料理をワインや日本酒と一緒にいただくことができる。